ライブレポ
 
No.176



YAMAZAKI MASAYOSHI TOUR 2001-2002
-Transit Time-
’01.10.08(月、祝)Zepp Fukuoka


Special Thanks to AKOさん


その日のライブは始まる前から、ちょっと違った感じがしてた。
まず、ライブハウスでは必ずやっていたゲンタさんのDJコーナーがなかったこと。
セットは組んであるのに。それに博多に行く前読んだゲンタさんのHPでは
「トランペットを買ったから、博多では吹くぜ!」って書いてあったのになぁ・・・
なんて思いながら、スタートまでの1時間を待つ。
やっぱDJの方がいいな、とか思いながら。そして定時スタート。

歓声の中3人が登場すると、まさやんのエレキが鳴り始め、
無言のまま「僕らの煩悩」が始まる。
相変わらずエロッちい歌だ(笑)。そしてそのまま名物(笑)「パンを焼く」に繋がっていく。
会場のレスポンスもばっちり。早口言葉の新作は無しだけど、何だか最初から飛ばしてるなぁ。
そしてキタローさんのベースが響いてくるとジャジーなエレキを弾きながら
即興の歌にのせてMCが入る。
「今日はサンキュー。こんなにたくさんの人に来てもらって、俺は幸せだぜ!
今日は、最後まで楽しんでいって下さい。よろしく!!」

そして「サーカス」が始まる。
なんだか、すごく一生懸命な感じがする。
そりゃ、いつもまさやんのライブは全力投球で、一生懸命なんだけど・・・。
なんだか、自分を乗せよう、乗せようと頑張っている・・・って言う感じがしたんだよね。
ま、コレは、全く個人的な感想なんですが・・・。ゲンちゃん、自分の出番がないところで、
ジャンベに寄りかかって休んでる。やっぱり体調が良くないんだ・・・。

息もつかせず、まさやんの声で<Sleeping Butterfly at midnight!!>
とかっこいいコーラスが入ると、もちろん「Sleeping Butterfly」。
この曲の入り方は、今日初めて聞いた。ホントにかっこいいなぁ。
骨太なロックとでも言うんでしょうか。
初日の松戸でこの曲がぼろぼろだったのが嘘のようです(笑)。

曲が終わって「どうも。」と言っていきなりの投げKiss!
会場が妙な盛り上がりを見せます。
「今日はようこそ●×△(なぜかこんなとこで噛んでます)。
えー、今日はようこそおこしくださいまし●×△(またもや噛んでる)。
えー、いろいろすいませんでした(笑)。
だいぶ人口密度が濃いので、えー、あの、暑いですか?」
会場から「暑い〜」の大合唱。
「みんな暑いんだ!俺も暑い(笑)。
今日は日頃にない肌と肌のふれあいを楽しんで下さい(笑)。
なにか、いろいろざわざわと楽しんで下さい」なんじゃそりゃ(笑)。
ここで会場にシタールの音が響くと
「おっ、そこにいるのはムトゥーじゃないのか?最近すっかりヒゲも板に
ついて。おでこに何か付いてるぞ(笑)。」
「さて、皆さんを不思議な世界に誘いたいと思います」
そして本人大好きな「水のない水槽」。
歌自体は短いのに、前奏から始まって曲中、後奏とエライ長い曲に仕上がってます。
ホントに楽しそうだわ。

そして、ゲンちゃんのドラムが響くとハープの切ない音、「心拍数」。
染みる。
歌い終わった後、まさやんは天井を見上げたまま、微動だにしない。
何かをこらえているように、じっとしたまま動かない。息をのむ会場。
しばらくは拍手もできなかった。

それを振り切るように、ゲンちゃんが生きのいいドラムを刻むと
まさやんがハープをのせて、ロックな「ステレオ」に。
フェイクもめちゃめちゃ効いてて、このアレンジも大好き。
次が「Super Suspicion」。大人だよねぇ、このアレンジ。
ジャジーに転調するところがかっこいい〜。
ここで一息。
「どーも」と言って水を一口飲んだら会場から「水ちょーだい!」と声がかかる。
「水は自分で勝ち取るもんです」「人間の●×△%は水なんです」
またもや「水欲しい」のコールがあると
「水欲しい?すごい原始的なこと言いますね(笑)。」すると会場から
「まさやんが欲しい!」(笑)さすがに無視できず
「おまえなぁ(笑)、そういう臆面もなくそんなこと言ってると、あれやでぇ(笑)」
言葉に詰まり「あれって、なぁに〜!」と会場から突っ込まれるまさやん。
「うーん。カゴメカゴメみたいですね」えっ?なんじゃそりゃ。
すかさず「はないちもんめ!」と会場から再び突っ込まれる。
「あっ、そうや。カゴメちゃう、はないちもんめや(笑)」
おいおい。会場笑いの渦。

「しかしもう、ホントに秋ということで・・・」MCが続かない。めちゃめちゃ飛んでます。
会場から「福岡で何食べた?」「え〜、鶏の水炊きを。ゆずこしょうととかでね」すると
会場は「ふ〜ん」という感じに。
すると「<あ〜、あれね。美味しいわよね〜>って、おまえらホント普通やな(笑)」
ここで、キタローさんとゲンちゃんがステージに座り、ジャンベやタンバリン
を抱えてます。まさやんもそこに座ってジャンベを抱え、3人でセッションです。
そう、この夏のキャンプでやった、あれですね。
ゲンちゃんの「オレー、オーレー」のコールに会場全体でレスポンスをします。
ゲンちゃん、体調が悪いみたいなのに、ニコニコ笑顔でプレイしてる。
大丈夫?無理してない?
でも、楽しい!!まさやんも、笑顔満開。
二人のリズムに乗せてまさやんはギターを抱えると「六月の手紙」に。
ほのぼのムード。キタローさんのコーラスもばっちり。

そして「愛のしくみ」へ。
ティンパレスやジャンベの音で、ちょっとレゲエムードにまぶされてます。
ここでMCなんだけど、何故かセクハラの話。
早い話が、ちょっとは女性側も我慢していいんじゃないの?ってな事を言って、
会場の女性陣からものすごいブーイングを受けて、すぐさま謝ってました。
謝るんなら言わなけりゃいいのに(笑)。
おまけにまたもや言葉に詰まってむにゃむにゃ言ってたら、
会場から「何〜?」と突っ込まれ「うっさい!(笑)」今日は、突っ込まれスギです。

キタローさんのちょっと頼りなげな(笑)エレピの音が聞こえ、
まさやんの口笛がそれに応えて「晴れた日と月曜日は」が始まる。
キタローさん、エレピうまくなったよ。この歌、いいよね。好きだなぁ。
切ないアコースティックの音が流れて、静かにそしてつぶやくように
「僕はここにいる」。会場の人たちがみんな小さく息を飲むのがわかった。
このアレンジを私は個人的にスイートバージョンと呼んでます。
切なくて、ちょっと甘い・・・。
魂持っていかれます。

そしてここでギターチェンジ。ローディさんに何事かを耳打ちされて
「あっ、そう。そうですか・・・」と答えてるまさやん。
ひょっとして、引っ込んでいるゲンちゃんのことなのかな・・・等と、勝手に想像してしまいました。
勘ぐりすぎかもしれませんが、心配です。
シーンとした会場も一息つくと、「結婚して〜」コールがあちこちからかかります。
眉間にしわを寄せ、<何言ってんねん!>てな顔しながらあちこち見回すと「うん(笑)」
おいっ、そんな簡単にプロポーズ受けていいんかいっ(笑)。
ボトルネックを手にすると、ブルースを弾き始めます。そしてカバーを1曲。
ごめんなさい。有名な曲なんでしょうが、私にはわかりませんでした。
思わず会場から手拍子がかかると、「ノリええなっ。おいっ(笑)」

続いてハープを奏でると「ただ、ただ」に。
この曲が聴けるとは思わなかった人、多いんじゃないでしょうか。
この曲を歌うとき、彼は何処を思い浮かべているんだろう。
防府のあの海を、街を思い出しているんでしょうか。

ここで、退場していた2人が登場すると、アップテンポのコーナーへ突入です。
MCは相変わらずめちゃめちゃ(笑)。
「最後まで、騒いで帰っていって下さいー!!」と叫んで
「ヌイチャイナシンドローム」。
ロックです。めちゃめちゃロックだぜいっ!

息もつかせず「Fat Mama」。
ゲンちゃんのドラムが一瞬乱れて、まさやんが心配そうな顔で振り返ったのが気がかりだったけど・・・。

「長男」はやっぱりキタローさんのがっちりしたベースが冴えてます。
激しく転調するところもかっこいー!「ワン、ツー、スリー、フォー!!」のかけ声とともに
「ガムシャラバタフライ」この早いリズムの中、オーディエンス全体がグルーブしてる。

「月明かりに照らされて」のお馴染みの前奏がかかると
悲鳴のような歓声が上がります。
そうそう、ここは関西パターンの手振りです。
つまり横振りね。
息もつかせぬメドレーで「アイデンティティクライシス」へなだれ込みます。

このツアーの一つの目玉のコール&レスポンスのコーラスに合わせて
「IFeel the Earth Move」を歌うまさやん。
手の動きが辛いけど、みんな頑張るっ!
そして、続くコーラスの中退場する3人を見送って、第1部の終了。


アンコール待ちの手拍子とかけ声の中、10分とたたずに3人が登場。
もちろん修道士・修道女スタイルです。
まさやんの付け鼻はだんだんいたずら書きが多くなってる。
そんなに赤くちゃトナカイだってば(笑)。
おまけにキタローさんはプロレスの覆面をかぶってるし。
ゲンちゃんは具合が悪いだろうに、楽しそうにセクシーポーズなんかとってる。
そしてミスペラーズコーナーの始まり始まり。
みんなの手拍子を止めて指ぱっちんをさせると「中華料理」に。
ここでゲンちゃんのコーラスは「中華料理はいけるかい〜」に
「餃子、餃子、餃子、餃子」
「シューマイ、シューマイ、シューマイ、シューマイ」
「ラーメン、ラーメン、ラーメン、ラーメン」
最後は3人で「たいほー、とんきち、いちら〜ん」
コレはきっと、博多の美味しいラーメン屋さんの名前ですね。うまそぉ。
地元の方は喜んでました。

次には「根無し草ラプソディ」最後の3人のコーラスがすごくきれい。
嬉しそうに3人でガッツポーズをとってます。
ゲ「おいらはボーズ」
ま「おいらはパーマ」
キ「おいらは覆面(笑)」。
3人でげらげら笑ってる。

「お家へ帰ろう」は会場の妙な合いの手(笑)が入ります。
「Woo Woo Woo Woo」のコーラスは会場全体で。
まさやんは自分のマイクを会場側に回して、マイクなしで歌ってるんだけど、ライブ
ハウスだと、マイクなしでも声が聞こえるんだよぉ。
終わると3人に、良くできましたって誉めてもらいました。
嬉しかったです(笑)。
そして、英語の無線のようなテープが流れて「4!3!2!1!0! mission!」と
子供のかけ声に。
「Are You Redy?」
うん?これは、そう、あの有名な「学園天国」のイントロじゃありませんか!
それも小泉今日子のではなく元歌の「フィンガー5」の方です。
ひょっとして、知らない人たちも居るんでしょうか(笑)。
もちろん例の「Hey Hey Hey Hey Hey!」のコールに全員で答えます。
まさやんはマイクを握って、口パクで歌っている振りです。
これはめちゃめちゃ盛り上がりました。
もう、血管切れてるんじゃないかってくらい(笑)。
このイントロが終わるとまさやんのハープソロが入るんですが、
コレが又、めっちゃかっこいい!!
ステージを動きながら、踊りながら、あおりながら、
まんまと乗せられてしまいます。
そして、「Yea!!! 」のかけ声とともに「審判の日」へ。
フェイクも効いてる。

メンバー紹介は「なぞの神父の正体は、中村キタロー」
「なぞのシスター江川ゲンタ」この後のドラムソロ、はっきり言ってきつそうでした。
というか、いつものライブでもここは体力的にきつい所なんだけどね。
まさやんはとても心配そうに、ゲンちゃんを振り返っています。
でもさすがにプロ、ほれぼれするドラムです。

ラスト1曲。
もちろん「Plastic Soul」

ゲンちゃんのラテンなかけ声とともに会場全体で合唱です。
キタローさんに「コーラスは任せた」と言われたので、こっちも必死で歌い、踊りました。
コーラスは、我ながら見事(笑)。
いつもならこの曲は一旦終わったかと見せかけて2回復活するんですね。
なのにこの時は1回だけの復活でまさやんが「サンキュー!山崎まさよしでしたー!」と言って
ギターをはずして帰ろうとしたのね。
やっぱり、ゲンちゃんのために少しでも早く終了したいんだなって思っていたら、
ゲンちゃんのドラムが終わらないの。
たたき続けてる。

すごくびっくりした顔のまさやんはゲンちゃんを見つめ、
もう一度ギターをかけ直すと、又プレイをし始めました。
ゲンちゃんの、キタローさんの、まさやんの底力見せてもらいました。
すごいです。
ほれぼれするプレイでした。
いつもライブハウスでは投げないピックを思わず投げてしまったところに、
この日のステージのすべてが現れていたのかもしれません。
やはりあの後ゲンちゃんは入院してしまい、京都からの関西シリーズ何本かは
タカさんがヘルプに入ってくれています。

早く良くなって、あの元気な姿見せて下さい。

みんな、待ってるよ。


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