ライブレポ No.183


YAMAZAKI MASAYOSHI TOUR 2001-2002
-Transit Time-
’02.02.03(日) 
北海道厚生年金会館

Special Thanks to ねこげさん


Yanazaki Masayoshi Tour 2001-2002
transit time
2月3日北海道厚生年金会館

8月14日から始まった長い長いツアーの千秋楽。
札幌は快晴。晴れやかな最終日を迎えている。
日が暮れるとかなり気温が下がってきた。
街燈の明かりも路肩の雪も、今日は切なく見えるよ。

ホールは、席が狭くて居心地あんまりよくない。
野狐禅が終わってもライブの始まる気配はなく、緊張でフラフラしてくる。
自分が出るわけじゃないのに(--;)どうしていつもこう緊張するんだろう??

じりじり待つこと15分、客電が落ちた!
歓声の中、しずしずとステージに現れる山崎氏。衣装は、赤いてんとう虫シャツにジーンズ。
厳しい表情で念入りにチューニングをする。
そしてギターのフレーズが始まった!1曲目は『タイム』。
歌い出しから魂入ってる!このツアーを引っ張ってきた山崎氏の姿に歌詞が重なる。静まる客席。
2曲目は『パンを焼く』。『タイム』とうってかわって、笑顔になる山崎氏。
あまりの急展開に、一瞬「騒いでいいんだよね??」と戸惑うも、
「ワン・ツー・さん・はいっ!」でふっきれたっ!お客さんもうれしそう。
エレキに持ちかえ、ロックな『サーカス』!キタローさんのベースが聴かせるぅ。
興奮冷めやらぬなか、♪Sleeping butterfly at midnight〜のコーラスがビシィッと決まる!
ハードなアレンジがむちゃむちゃカッコイイ!スリバタ好きにはたまりませんっ。

ここでMC。「ど〜も」「元気ですか」「札幌は寒いですね」
スリバタ歌ってた人と同人物?ってくらいMCでふつーになるのね…(^^;

照明が落ち、アジアンな『水のない水槽』
バラフォンが響いて、海の底にいるみたい。対して山崎氏のハープは空気を切り裂くよう。
アレンジでここまで広がりが出せるってすごい。
バスドラがリズムを刻みはじめ、ひとすじのライトが山崎氏の横顔を照らし出す。
曲は『心拍数』。
「重なり合っても・・・」でドラムがふっと引くと、置き去りにされたみたいな感覚がして鳥肌。
赤いライトが山崎氏のシルエットを映し出すと、もう歌の世界に完全に取り込まれてる。
TTTバージョンの『心拍数』は説得力があって秀逸だけど、今日は少し声がかすれて、
ぞっとするほどの切迫感。
あぁぁ、声に力がある。本当にすごい。
ベース&ドラムスのソロに、エレキに持ちかえた山崎氏が加わって『Super Suspicion』。
サビの小粋なアレンジがナイス!
続いてゲンタさんのドラムスが始まる。
なんてカッコイイの!!!
髪の先までビートが伝わって、なんかこう血が騒いでくる。
始まった曲は『ステレオ』。
ベースとドラムが大人の味つけをしてて、ぐっと洗練されてるっ!!!
山崎氏とキタロー氏が技を競うように掛け合う。職人VS職人って感じで魅せてくれるぅ!!!

 ここで再びMC。
「ども」「シルブプレ〜」「サヴァ〜?」
あ〜、今日のMCはどこへ行く?
「フランソワ、イボンヌ・・・・・・・・・・・・・、チチョリーナ??」
フランソワって、男だし!!チチョリーナってフランス人??
苦し紛れのチチョリーナに乾いた笑いで始まった曲は『二人でパリへ行こう』!
凱旋門、エッフェル塔、パリの夜景が映し出されて、照明はピンク!
山崎氏はえんじ色の小ぶりなギターを弾いてる。まるい音が山崎氏のまっすぐな声によく合ってる!
ゲンタさんのトライアングルもlovelyで和むぅ。
続いて『晴れた日と月曜日は』。
最初のところ、ギターを弾かないで歌っててお客さんから歓声が。
いい感じでほんわりしてたのに、2番の歌詞を飛ばす山崎氏。
山崎氏もぽわ〜っとなってた???

窓からすっと光が差し込んで、ステージは古い教会のような雰囲気に。
曲は『僕はここにいる』。
ギターのリズムが違うだけで、こんなに曲の雰囲気って変わるのかぁ。
今日のは、傷が去りつつあるのを見てる・・・という感じかな。
テンポをゆったりとって、ひとことずつ大切に歌ってる。
声が伸びてるなぁ〜。心にしみるなぁ。
上方からのライトに変わって『明日の風』のイントロが始まる。
最初のコードを聴いただけで涙が出そう。
この曲、急いているようなメロディーがロマンティックで大好きなのだ。
歌い出しで少しためる山崎氏。染み透るように、やさしくやさしく歌ってく。
キタローさんとゲンタさんのパーカッションが歌に寄り添う。
後半はしっかり前を見つめているような歌い方に。
この曲聴けて本当によかった!!!!!
最後に再びステージに光が差す。
どんなに悩んでもつらくても朝は来るからって言ってもらってるみたい(涙)

 遠慮がちにMC。
「どうも。静かですね〜。あたりまえか。元気ですかぁ?」
余韻にひたりきっちゃってて、返事できません。
(客)「まさやん元気〜?」
(ま)「僕は元気ですよ」
(客)「身体だいじょうぶぅ〜?」
(ま)「ほっといてください(怒)」
ボトルネックをはめてポロポロとスケールなどを弾き始め、自分の世界へ旅立つ山崎氏。
ひとしきり経って我に帰り、「スイマセン(汗)」。ライブ中だってこと忘れたでしょ??
とってつけたように「ミシシッピを思い出すな〜。水平線が見えるくらいの"farm"が…」
と思い出話をはじめたものの、"farm"に客席から笑いが。
話の腰を折られて「笑うとこじゃない」と怒ってました。
いい話かと思いきや、farmの真ん中の墓地へ行って、マネージャーたけし君が
蛇に噛まれたというエピソード。
「(焦)誰か吸ってぇぇぇと足を出して・・・」コレがほんとのすねかじりとオチたところでおもむろに歌い出す。
曲は『ただ ただ』! 
驚きの歓声&拍手のあと、すうっと静まる客席。
すごく声が伸びてる。本当に気持ちよさそうに歌う山崎氏。川面の風が感じられるよう。
続いて『One more time, One more chance』 イントロでお客さんのため息。
アレンジはあんまり変えない曲なのかな、なんて思ってたら、
「願いが・・・」の入りがあんまりやわらかくてはっとしてしまった。
余計なこと考えてたあたしのバカっ(涙)

 ギターをエレキにかけかえながら再びMC。
「♪今までだましだましやってきた身体だけど〜、一度びょういんへいってみよーかなぁぁぁ」
グワンっといきなりの大迫力で始まった曲は『カルテ』!
エレキが吼える!!ゲンタ氏&キタロー氏のコーラスが攻める!!すごいハードなカルテだぁ!!!
続く『Fat Mama』でメンバーもお客さんも加速。ライトがカッコイイ!もうまキゲに身を任せてしまえ!!
キタローさんのベースソロから山崎氏のエレキソロで始まった曲は『昼休み』。
ダークな始まりに驚いていると、サビは一転、超イケイケなアレンジ!!!ゲンタさん激しいっ!
そしてこのハードなフレーズは・・・『長男』だぁ!グラムロックならぬ、グラムブルース??
メンバーは嬉々としてるけど、何かすごい高度・・・なんて思ってたら
エレキがめちゃくちゃかっこよくて思わず息をのむ。
すごっ!! 迫力っ!! また聴きたし!!!
ライトが激しく点滅!始まった曲は『ガムシャラバタフライ』
『昼休み』『長男』と聞き慣れないアレンジが続いたせいか、お客さん大爆発。
サビのフリ、手を振ってる音がするんじゃないかってくらい。この盛り上がりかた、尋常じゃないっ。
ギターのフレーズが聞こえ、ブルーのライトが客席を照らす。曲は『月明かりに照らされて』
この照明、冴え冴えとして本当にキレイで大好きなのっ。
サビはずんたかリズムと黄&白のライトが明るっ!
山崎氏もぴかぴかの笑顔!申し分なくシアワセになっちゃうよぉ。
続いて『アイデンティティークライシス』
キタローさんのスケブトーク「90本サンキュ」に感激(涙)
ゲンタさんとキタローさんが客席を二つに分けて「ワウ」と「フゥ」のフリつきコーラス。
山崎氏が「I feel the earth move」をのせる。今日は何か長〜〜い!!!名残り惜しかったりするのかなぁ。
最後は山崎氏がギターつなげたままオケピで弾きまくる!お客さん悲鳴!!!
大歓声と拍手の中、ひとりずつ去っていくメンバー。

 はぁぁ、終わっちゃったよ〜〜〜〜〜。
そんな感傷にひたる間もなく、「アイデンティティークライシス」で
あったまった会場から巻き起こる山崎コール。
まだ?まだ??とお客さんがそわそわしだしたとき照明が点いて、3人が登場!
神父姿のキタローさん、ゲンタさんはシスター!山崎氏はメガネに付け鼻!!
大歓声の中、少し音を合わせただけでいきなり歌い出す!
「♪口ではIt's all right〜」、あっ『Me & My Mind』だぁ!!!!!
ワンフレーズだけだったけど、この曲聴けるなんて感激!!きれいにハモってて、お見事っ!!!
ここで「ミスペラーズ」自己紹介。キュートに跳ねるシスターゲン子ちゃんにお客さんも答える。
ミスペラーズ2曲目は『中華料理』。曲が始まると「わぁ〜」と喜びの声。3人も嬉しそうに歌ってる!
地元ネタは「味の時計台」「マジックスパイス」など。さいごはハーモニーで「♪イカ〜ソ〜メ〜ン」
決まった!のポーズをとる3人。ほんと、うまいっ!!デビューしないかなぁ??
お客さんに指パッチンを指示して『根無し草ラプソディー』
すごく心を込めて歌ってる。あったかくなってきちゃうなぁ〜〜。

 ここでMC。いきなり「すいません、ウソついてました…」と衝撃の告白にざわっとする会場。
「私は『ま』」「私は『キ』」「私は『ゲ』」
突然の「まキゲ」カミングアウツっ! そして始まった曲は『お家へ帰ろう』
でも、手拍子をした人がいて気分を激しく害したまキゲ、なんとそのまま帰ってしまった!!!!
必死に呼び戻すお客さん。巻き起こる「まキゲ」コール!!!!!どうなっちゃうの????
突然下手にライトがあたり、花道からメンバー登場!
やまないまキゲコールにあわせて山崎氏ステップ踏んでる。キタローさんのスケブには「許す」の文字!
「♪お家へ帰ろう〜」のフレーズをくりかえし、お客さんもコーラスに参加する。
すると山崎氏がお客さんのコーラスに乗せて、マイクなしで歌い出した!!!
前に一度マイクを通さない声を聞けたけど、一瞬だった。
今日はオケピの上から堂々とあたしたちに向かって歌ってるよぉぉぉ。これって現実だよね??!!
澄んでて力があって温かくて、なんてきれいなんだろう。
なんてまっすぐなんだろう。
ああああああああしあわせ(T-T) もっとずっと聴いてたい。
時間が止まってほしいと思うこと、人生にあったりするんだ・・・。

 アンコール第2部はゲンタさんのDJから。
山崎氏は客席に背を向けてスタンバイするが、音が始まらずビミョーな間が…。
しかし客席を振り返ったとたん「学園天国」が流れ、あわてて合わせる。
ハープのソロが始まると空気が一変。うわっ、迫力!
エレキに持ちかえ、『審判の日』。 ゲンタさん、ここにきてもパワー全開!
「♪judgement da〜〜〜〜〜〜〜y」とどこまでも声の伸びる山崎氏に会場も盛り上がる!!
お客さんもコーラスに入って怒濤の締めくくり。

いったん下がって、それぞれの楽器を持ちメンバー登場。
ゲンタさんはドラムをさげてる。
山崎氏はあの小さいえんじ色のギターだ。
キタローさんはパンディエロ。ステージ中央にちまっと腰掛ける。
ふんわり始まった曲は『Plastic Soul』
フォルクローレ調のアレンジがすごくよい!!!
山崎氏はサンバホイッスルを吹いたりして、楽しそう。
ゲンタさんとキタローさんがお客さんをあおって、サビはお客さんの大コーラス。
♪ラ〜ラ〜ラ〜のフレーズが名残りおしいーーーーーーーー(涙)

 ここで山崎氏からメンバー紹介。キタローさんがスケブに何か書いてる??
山崎氏に向けられたスケブには
「おつかれ」と!!!
ぐっと息をのんだあと、くしゃっと笑う山崎氏。お客さんからも温かい拍手が。
メンバー紹介の後、キタローさんがまた「ラ〜ラ〜ラ〜」をはじめてくれた!
3人ともオケピに出てきて、お客さんと大合唱。これ以上ないってくらい盛り上がる!!!!!
曲が終わっても拍手がとまらない。山崎氏が心を込めて「ありがとう〜〜〜」と繰り返し、頭をさげる
長い長いツアー、本当にお疲れさまでした!!
山崎氏の「ありがとう」、しっかと受け止めました。また歌ってね!!!
客席を何度も振り返りながらメンバーが去り、
ものすごい熱気を残してYMTTT全公演は幕を閉じたのでありました。

座席に倒れ込んで、しばしぼーっとしてしまう。
あぁぁぁ、終わっちゃったんだなぁ。
この半年、次はいつ山崎氏の歌が聴けるって確証を頼みにすごしてたっけ。
山崎氏の声、また聴きたいなぁ。

「進化するライブ」を見事に見せてくれた山崎氏、キタロー氏、ゲンタ氏、本当にありがとう。
いつまでも山崎氏の歌が聴けますように。
サンキュー&ブラボー、まキゲ!!!!!

 

March 2002 ねこげ

 

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