連絡調整班
項目 内容
基本方針 豚コレラに対する防疫の円滑な推進を図るため、迅速的確な情報収集と広報活動を行うことにより、畜産関係者、地域住民に本病に対する防疫対策を周知徹底し、理解と協力を得ることを目的とする。
班編成 家保職員
業務内容 移動禁止区域(案)の決定
各班との連絡調整(主として携帯電話を利用)
防疫活動の記録
文書処理
出納事務
各班、関係機関からの情報収集
広報活動
防疫資材調達
電話回線の増設
その他、どの班にも属さない事項
庶務班
項目 内容
基本方針 経理、防疫資材の出納事務
班編成 家保職員
業務内容 予算編成と執行
所要経費の支出事務
予算編成と執行
防疫資材の調達配布
発生地班
項目 内容
基本方針 @ 豚コレラ発生農場において、疫学調査、臨床検査、病性鑑定、殺処分、汚染物品の焼埋却および必要に応じて予防注射を実施する。
A 家畜、物品の評価
B 伝染病のまん延を防ぐために、患畜、擬似患畜の殺処分を実施する。
C 殺処分された家畜と飼料、敷料等の汚染物品は焼埋却処分する。
D 発生地内の消毒
班編成 班長、班員(家畜防疫員、市町村自衛防疫対策員)、その他補助員
業務内容 @ 発生養豚場の疫学調査、臨床検査、病性鑑定(異常豚解剖、検査材料の採取)
A 評価は家畜防疫員、防疫員以外の地方公務員で畜産事務に従事する者、地方公務員以外で畜産業に経験がある者の計3名で行う。評価簿は家畜、物品別に作成し、評価同意書を作成後、畜主の同意を得る。
B 殺処分方法は以下の手順により実施し、公衆の目にふれない場所を選定し行う。
方法(薬殺法)
使用薬剤(逆性石鹸)
注射部位(胸腔内注射)
注射量(致死量0.2ml/Kg、必要量は体重Kg×頭数×0.2ml=○g)
殺処分時間(成豚1.5分/頭×頭数=○時間、子豚0.75分/頭×頭数=○時間)
C 殺処分された頭数、物品量を確認し、処分方法と場所を選定する。なお、焼埋却の場所にあたっては以下の事項を満たすものとする。
人家、飲料水の水源、河川および道路に近接しない場所であって、日常人、家畜が接近しない場所。
最低4m程度の掘削が可能であること。
埋却後、3年以上発掘される可能性がないこと。
機械、資材の搬入が容易であること。
その他関係機関(保健福祉事務所、市町村、消防署等)と協議すること。
埋却溝の掘削とその容積の積算は以下のとおりとする。
殺処分頭数、汚染物品量を推定し、必要面積をバックホーで掘削する。
掘削容積(埋却溝は死体、物品を搬入しても地表まで1mの余地を残す)
豚100Kg1頭≒1.2×0.8×0.5=0.48m3
飼料○t/0.5m3=○m3
オガクズ○t/0.3m3=○m3
死体搬入、覆土および消毒等は以下のとおりとする。
埋却溝とその周辺に消毒薬を散布し、殺処分豚と汚染物品を埋却溝に搬入する。次いで、生石灰を散布後、覆土整地する。さらに、埋却溝と周辺に消毒薬を散布する。
立て札、縄張り設置
埋却溝の周辺はロープ等を用いて縄張りし、以下の立て札を設置する。
発掘禁止
埋却物 豚、飼料
病名 豚コレラ
埋却年月日 平成○年○月○日
発掘禁止期間 3年
群馬県
作業状況の写真撮影は埋却前、中、後に実施する。
D 発生養豚場内(畜舎、施設、糞尿、敷地)と埋却地等の消毒を以下の要領で実施する。
各豚舎出入り口に簡易消毒槽を設置する。
豚舎、施設、車輌は動力噴霧器を用いて消毒する。
糞は生石灰で消毒、尿は粒状さらし粉を散布して消毒する。
ネズミ、カラスは殺鼠剤、捕獲により駆除を行う。
必要消毒薬とその積算量
建物(1g/m2×0.2%×○m2=○g)逆性石鹸
車輌(100g/台×0.2%×○台=○g)逆性石鹸
豚舎周辺、尿溝(0.5Kg×○m2=○Kg)粒状さらし粉
糞(0.5Kg×○m2=○Kg)生石灰
屎尿処理槽(0.3Kg×○m3=○Kg)粒状さらし粉
圃場(0.2Kg×○m2=○Kg)生石灰
必要資材 区分 資材名 数量
病性鑑定 解剖セット一式 1
採血セット一式 1
材料保管容器 10
臨床検査 体温計 20
聴診器 3
消毒用アルコール 1
予防注射 ワクチン 必要量
注射器 必要量
注射針 必要量
消毒用アルコール 必要量
予防注射台帳 必要量
家畜、物品評価 評価簿 1
評価同意書 1
カメラ 2
殺処分 防疫衣、長靴、軍手、マスク 必要量
カメラ 1
ビニールシート 10
ロープ 50m
豚保定器 2
注射器 必要量
注射針 必要量
逆性石鹸 必要量
焼埋却 防疫衣、長靴、軍手、ゴム手袋 必要量
カメラ 1
スコップ 5
ロープ 50m
50
標示板 1
ビニールシート 大5
消石灰 必要量
フロントローダー 1
バックホー 1
消毒 防疫衣、長靴、カッパ、マスク 必要量
ゴム手袋、ゴーグル 必要量
動力噴霧器 2
簡易消毒槽 5
ビニールシート 10
ポリバケツ 10
逆性石鹸 必要量
クレゾール石鹸液 必要量
粒状さらし粉 必要量
生石灰 必要量
周辺地班(防疫区域係)
項目 内容
基本方針 防疫区域は発生農場から概ね3Km以内とする。
@ 防疫区域内農場の飼養豚に緊急ワクチン接種を実施する。
A 防疫区域内農場に、移動制限等の防疫措置を周知させる。
班編成 班長、班員(家畜防疫員、家保等の県関係職員)、地区獣医師会、市町村自衛防疫対策員
業務内容 @ 緊急ワクチン接種に当たっては以下の要領で実施する。
防疫区域内農場で飼養されている30日令以上の豚を対象とする。
緊急ワクチン接種の班割は本病の病性を考慮して原則として1戸1班体制とする。
ワクチン接種時に各農家における臨床検査、聞き取り等の疫学調査を実施し、検診台帳に記入する。
注射の実施にあたっては注射台帳に実施状況を記入する。
A 豚の導入、出荷の停止(移動制限開始後21日以降、臨床的に異常がない場合、と畜場への出荷は可能:と畜場出荷許可証の発行)、移動制限は最終発生から40日間である旨を伝達する。
必要資材 区分 資材名 数量
緊急ワクチン接種 防疫衣、長靴、ゴム手袋 必要量
消毒薬、携帯用簡易消毒器 必要量
ポリバケツ、ポリ袋 必要量
ペイントスプレー 必要量
耳標、耳標鉗子 必要量
クーラーボックス 必要量
消毒用アルコール 必要量
検診台帳、注射台帳 必要量
周辺地班(監視区域係)
項目 内容
基本方針 監視区域とは発生農場から概ね3Kmから10Km以内とする。
監視区域内の農場検診等を実施するとともに、生産者に対し消毒、移動制限等の防疫措置を指導する。
班編成 班長、班員(家畜)防疫員、家保等の県関係職員)、市町村自衛防疫対策員
業務内容 @ 検診は主に電話による聞き取りにより実施し、検診台帳に記入する。
A まん延防止のため各農場は外来者の立ち入り制限を実施し、万一異常豚を発見した場合は家畜保健衛生所まで連絡するように依頼する。
B 元気消失、起立困難、下痢等の異常が報告された場合には現地に直行し、臨床検査・病性鑑定を実施する。
C 各農場へは以下の防疫措置を徹底させる。
豚の導入、出荷の停止(移動制限開始後7日以降、臨床的に異常がない場合、と畜場への出荷は可能:と畜場出荷許可証の発行)、移動制限は最終発生から15日間である旨を伝達する。
飼料、薬品等は必要量を一括して配送し、消毒ポイントで車輌消毒を受ける。
糞尿については消毒後、可能な限り農場内に貯留する。
管理者、従業員は農場間の移動は控える。農場の出入りの際には消毒する。
農場への進入ロは1ヶ所に規制し、簡易車輌消毒槽を設置し、車輌の消毒を実施する。
豚舎別に出入り口に踏み込み槽を設置する。
人、作業着、資材は簡易消毒器を用いて消毒する。
必要資材 区分 資材名 数量
検診 防疫衣、長靴、ゴム手袋 必要量
消毒薬、携帯用簡易消毒器 必要量
採血用具一式 5
体温計 20
豚保定器 5
周辺地班(消毒係)
項目 内容
基本方針 防疫区域内外への車輌等の移動に伴うウイルスの散逸を防止する。
班編成 班長、班員(家畜防疫員、家保等の県関係職員)、市町村自衛防疫対策員
業務内容 @ 防疫区域内に消毒ポイントを設置し、各ボイントを通行する関係車輌等を以下の要領で消毒を実施する。
(消毒ポイントは現地対策本部が選定し、県対策本部が決定)
A 各消毒ポイント付近の目立つ位置に表示板を設置する。
B 関係車輌を消毒位置に誘導し、動力噴霧器により実施する。
C 消毒後、消毒台帳に記入する。
D 消毒に必要な消耗品の積算は以下のとおりとする。
必要消毒薬量
50g/台×0.2%×○台×40日×5ヶ所=○g
動力噴霧器必要ガソリン量
20g/日×40日×5ヶ所=4,000g
必要資材 区分 資材名 数量
消毒 動力噴霧器 5
600gポリタンク 5
50bビニールホース 5
誘導灯 5
表示板 10
テント、机 5
防疫衣、カッパ、防寒服、長靴、マスク 必要量
ゴム手袋、ゴーグル、懐中電灯、ホイッスル 必要量
逆性石鹸 必要量
ガソリン 必要量
簡易トイレ 5
消毒台帳、筆記用具 5
追跡班
項目 内容
基本方針 発生の過去14日前にさかのぼり、発生農場と接触のあった人、家畜等について早期に徹底的に調査し、病原体の散逸を防止する。
班員 班長、班員(家畜防疫員、家保等の県関係職員)、市町村自衛防疫対策員
業務内容 @ 発生地班からの疫学調査報告を分析し以下の項目について調査する。
患畜発生豚舎における人の出入り、器具の移動等
導入豚の状況(導入年月日、導入先、頭数、種類、導入方法等)
出荷豚の状況(出荷年月日、出荷先、頭数、種類、出荷方法等)
職員、獣医師、業者、家族、その他関係者等の人の出入り
資材購入先調査
糞尿処理方法(特に患畜発生豚舎の処理方法、搬出場所、搬出年月日、数量等)
A 上記調査結果により、発生地と接触のあった人、豚および車輌等の動きについて追跡調査を実施する。
必要資材 区分 資材名 数量
疫学調査 疫学調査表 1
防疫衣等 必要量
殺血用具一式 2
体温計 10
携帯用簡易消毒器、消毒液 必要量
豚保定器 2

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