GTZ農業プロジェクト
我々は、JICAと同じようにドイツの協力省の傘下にある。職員は私一人だが、モンゴル人5人を使っている。農業協同組合の促進と獣医サーピスの民営化、農村の自立民営化を助ける動きをしています。もちろんエキスパートを招いて行うこともあるが、これはモンゴリアのオーナーシップに基づくプロジェクトであり、モンゴルの人たちがやるべき仕事を手伝っているという概念の基に仕事をしている。エキスパートにはアジアの人、もちろんモンゴルの人にやってもらう事もある。
資金は1つのプロジェクトで1年100万マルク程度の金でやっている。プロジェクトの効果は計るのはやさしいことではない。ラボラトリーワークのようなものではフィールドとはかけ離れてしまうので、実際的な仕事を実施していきたい。プロジェクトの結果については100%ダイレクトに結びつくものではない。いろいろなインフィデンシャルファクターも入ってくる。
2年前から国営でやってきた獣医的なサービスが民営化された。国営でやってきたものが急に民営化されたので色々な困難がある。そのサービスには4つの関係するものがある。獣医師、政府、牧畜民、地方行政が関与している。それらの関係の連携、関係を構築して、より効率的な獣医サービスをさせるようにするのが主な仕事になっている。
マクロレベルでは法制度の整備を実施している。獣医関係の整備であるが、ミートハイジーン、ベテリナリィーハイジーンの専門家を連れてきて、国際的な標準にマッチする制度をつくる。
実際には獣医師会(総会を国、または地域で行うが、毎年実施していない。2年ごと等)を作って、トレーニングの内容としては、獣医師の経済的知識、クリニックの経営手法、開発の方法、経営に関する知識を取り入れている。
獣医用医薬品の流通供給体制が大きな問題で、そのためにアイマック(日本での県に相当)に購入供給のための協同組合(獣医師が医薬品を購入にいく)を作り、後押ししている。
直接牧畜民に対しては、家畜衛生知識の教育普及をし、彼らの知識向上を努めている。具体的にはセミナーを開催し、口蹄疫、寄生虫等の知識向上を目指している。また、各ソム(日本の市町村)に家畜衛生技術者を配置し、この技術者は牧畜民から選出している。
一般的な診療行為は牧畜民が代金を支払うが、緊急時には後押ししていく。
牧畜民が高収入を得られるようにしていきたい。高い値段で畜産物が売れれば、遊牧民に対しての刺激になる。例をあげれば、獣医サービスにより、外部寄生虫により皮が安くなってしまうことを防止することにより、牧畜民は高収入につながる。高収入につながれば、獣医サービスに対して代金を支払うことができる。北の地域は草原が豊かであり、南ではカシミア山羊の生産が盛んであり、他の国に比較して特別に貧困ではない。ただ、牧畜民はキャッシュをもっていないことは事実であり、しかも獣医サービスに対しての価値が薄い。
現在普及を行う人の訓練を実施している。各アイマックにおいて普及機構、普及方法を訓練している。
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