春に見かけた、あの花はどうしたのだろう。
気づかないうちに、田畑の周りや野原、森の下草の顔ぶれが代わっている。
森の下草は木々の葉が広がる頃にいったん顔ぶれがかわる。カタクリやアネモネの仲間がその代表で、早春の植物だ。
道端や野原の植物の交代は入梅頃がもっとも端的ではないだろうか。
ナズナやハハコグサ、タビラコ類といった七草や、あれほど目立っていたオオイヌノフグリ、ホトケノザ、カラスノエンドウ、スズメエンドウ等々は何処へ、と思い、壮大に生長しつつある夏の帰化植物をかき分けてみる。すると、すでに種子を散布し終えたそれら植物の藁のような姿を見つけることができた。
個々の植物が、どういう経緯でその生活史がつくられていったのかは解らないが、結果として、似た場所を好む植物たちが季節(時間)で棲み分けをしている・・・ことは間違いないようだ。
植物たち空間と時間の利用は、動物とは違った意味を持ち、見た目よりはるかに複雑かつ熾烈な内容なのです。
写真は、ハルジオン(左)とヒメジョオン(右)。
同属の植物で、もっともポピュラーな野草。写真の個体は、同じ場所に並んで生えていたが、方や目的を果たして枯れ、一方は生長の盛り。
この時期の植物は、本当に良く生長する。
二、三日見ないと、同じものだったか見まちがえてしまいそうだ。
中でも、頭角をあらわすのは「つる植物」たちだ。その特性を生かしてグングン伸びる。
つる植物は、少ないエネルギーで、空間の支配を試みる。つまり、他の植物から光を独り占めすべく、または自分に好都合な場所をもとめてひたすら伸長する。自分達の花期になる前に、より良いポジションを今のうちに確保しなくてはならないのだ。
植物の熾烈な制空権争いの典型といえそうだ。
クズ
つる性植物の王様。
つる先、伸長中。クズ
放置されたキリを覆う。
制空権制覇。
カナムグラ
茎の逆トゲも利用し這い上がる。
百人一首のヤエムグラはこれ。
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| ヤブガラシ その名も「藪枯らし」。 植木の上にをとった。 これからが本番。 |
カラハナソウ ホップの近縁種。 竹の上を取るのはさす がにきびしいか。 |
ヤマノイモ 巻き付けるものは何でも利用する。 ススキの葉をとらえた。 |
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| トコロ ノイバラの上をとり、葉を広げる。 ノイバラは不本意な日傘を差さ れてしまった。 |
カラハナソウ 獲物を探す触手のようなツル。 この写真撮影三日後、隣りの シラカシをつかんだ。 |
アオツヅラフジ・コボタンヅル・ ヤブガラシ のせめぎ合い。 今のところ、勝敗はみえない。 |
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