【万引き・盗癖の自助グループについて 】
(改訂 08/01/07)
【以下の記事は、雑誌、「アディクションと家族」、第23巻3号(平成18年11月15日発行)用に書き下ろしたレポートに加筆訂正したものです】
はじめに
摂食障害に万引が合併しやすいことは、専門家には広く知られており、アメリカの代表的な精神科教科書の簡略版、カプラン臨床精神医学ハンドブック―DSM‐IV‐TR診断基準による診療の手引(メディカルサイエンスインターナショナル; 第2版; 2003/06)の神経性大食症(bulimia nervosa)の項にも、「約1/3 の患者が万引をする」と書かれている。
筆者は、嗜癖問題専門医として、多数の摂食障害患者、とくに過食症患者の治療に関わってきた。その患者の多くが万引・盗癖問題を抱えていた。これまでの他の嗜癖問題の治療経験から、この種の窃盗行為にも、自助グループが重要な役割を果たすはずだ、と筆者は考え、その確信に基づいて、自助グループ設立に向けて、患者に働きかけてきた。試行錯誤の結果、病院内と地域にそれぞれ万引・盗癖問題を抱える本人たちだけが参加するミーティングを発足させることができた。筆者の勤務するアルコール症専門病院内では万引・盗癖ミーティングが6年間続いている。病院内のミーティングは自助グループではないが、東京都内では、もっと自立した自助グループによるミーティングが始まり、1年9カ月続いている。
ここでは、この2つの万引・盗癖ミーティング設立までの歩み、治療者としてのかかわり、そこで起こってきた諸問題について報告する。[TOP]
赤城高原ホスピタルの紹介
赤城高原ホスピタル(以下、当院)は、日本のほぼ中央、群馬県渋川市にあるベッド数107床のアルコール症専門病院である。1990年12月の開院時から筆者が院長を勤めている。最近では大体100人前後の患者が入院しているが、そのうち20-30人くらいは摂食障害の合併者である。なぜアルコール症の専門病院に摂食障害の患者が入院しているかというと、一つには、若い女性のアルコール依存症患者の半数以上が摂食障害を合併しているということ、そして酒害家庭に育った女性に摂食障害になる方が非常に多いことなどの事情による。入院する摂食障害患者は、20代をピークに10代から30歳以上までで、過食と嘔吐のある女性が大半である。当院摂食障害患者の特徴としては、拒食タイプや極度の低体重患者が少なくて、重症の過食症患者が多いこと、自傷・自殺行為や解離症状、物質使用障害を合併している例が多いこと、幼児期の被虐待者やトラウマ体験者が多いこと、などがあげられる。
摂食障害と万引・盗癖への対応
重症の摂食障害者を多数入院させて治療していると、万引・盗癖の合併が極めて多いことが分かる。過食と嘔吐よりも盗みの方が本人と家族にとって、悩みの種となっていることも少なくない。病院管理上の問題になることもあり、いろいろな対処を試みたが決め手はなかった。万引・盗癖を禁止し、罰するだけでは、治療にならないし、再発防止にもつながらないことが経験的に分かったので、当院では、道徳的非難はせず、病気として扱うように努めることにした。このことは、病気を免罪符とすることではない。具体的には、たとえば、露見した万引、盗癖については弁償させ、謝罪させる。病院以外の場所での犯行なら、ケースワーカーか看護師を付き添わせるなどの対応をしており、可能な限り、尻拭いをせず、本人に責任を取らせるようにしている。このような対応によって、入院時には、万引問題の存在を否定しながら、治療的信頼関係の深まりとともに、入院前の万引問題を自己申告してくる患者たちもいた。また、入院治療中には盗癖を疑われることもなかった患者が、回復して数年後に、入院中の万引、盗癖をわれわれに打ち明けることがあり、驚かされることも何度かあった。そういう症例までを含めると、当院入院の摂食障害患者では、少なくとも3割位に万引問題があるように思われる。
当院入院患者で、万引問題を起こすのは、大部分が摂食障害患者であって、摂食障害を合併しないアルコール依存症患者や薬物乱用患者などの万引例はそれに比べると少ない。また、万引・盗癖を伴うが摂食障害を合併しない物質使用障害患者の中には犯罪傾向や反社会的傾向を持つ者や、物質使用の影響下での犯行を繰り返す者がいたが、これらの例では、物質使用障害の治療を優先させることが重要と思われた。これに比べると、摂食障害群の患者たちの多くは、反社会的な傾向がなく、治療意欲があった。そして、少数ながら、個人精神療法を主体とする治療で回復した摂食障害患者では、万引問題も回復することが経験的に分かっていた。このような理由から、主として、過食症を合併する若い女性患者が当院における万引・盗癖問題の治療対象となった。[TOP]
病院内「万引・盗癖ミーティング」の発足と発展
当院では、1990年代後半から、何度か、万引・盗癖の自助グループを作ろうと試み、患者同士を引き合わせたり、筆者自身が司会をして数人の患者を集めて集団療法を行なったり、あるいは何度か患者だけで話し合わせたりした。しかし継続できず、長続きしなかった。そのような数多くの失敗にもめげず、出席希望者を募り、2000年6月中旬から、週に1回、水曜日、1時間半の「万引・盗癖ミーティング」(通称MTM)を始めた。結局これが2006年8月現在まで、6年以上続くことになった。
MTM発足後も、主として、MTMに出席していない患者による万引・窃盗事件が続き、病院管理上、放置できない事態となったため、2001年以後は、対象者のミーティング出席を、半強制的にした。原則として、入院前のおよそ1年以内に万引・盗癖の犯歴がある患者は、入院条件のひとつとして、入院時の説明のときに、このミーティングに出ることを言いわたすことにした。また、入院中にこの種の事件を起こした者も出席を入院継続の条件にした。当院では、アルコール問題、薬物乱用、摂食障害、感情障害、家族などそれぞれの問題、対象別に多種多様のミーティングがあるが、それらはいずれも出席を強制されることはないので、MTMの強制出席は例外的な扱いである。
MTMの形式は、そのほかの自助グループと同様であり、「言いっぱなし、聞きっぱなし」のコメントなし、そして発言内容の秘密厳守が標準になっている。とはいえ、ミーティング場は院内に有るので、そこに出入りするメンバーは、周りの患者には分かってしまう。そのため、MTM出席によって、周りの患者に万引問題を知られることになり、犯罪者扱いされると言って、出席を渋る患者がいた。単にさぼるための口実の場合が多いが、実際に嫌がらせをする患者もいた。その場合には、嫌がらせをする患者を呼んで、主治医や院長が警告をした。驚いたことには、そのような嫌がらせをした患者が後日、万引をして捕まることが何度かあった。
2004年後半頃、万引問題を持つ過食症の若年女性で、治療に積極的な患者群がまとまって入院した時期があった。その群の患者の希望でMTMを週に2回(水曜日と土曜日)に増やすことにした。ただし、MTM出席者の大部分は、そのような意欲的な患者ではなく、むしろ消極的な参加者である。だから、積極的な中核メンバーが退院したり、外泊中だったりすると、ミーティングが万引・盗癖に関係のない雑談になったり、大幅に時間短縮をして終了になったりする事もあった。
2006年6月からは、水曜日のMTMは、メッセージ・ミーティングになった。ここでは、メッセンジャーが司会者となり、最初にその日のテーマを決め、15-30分程度、自分の話をしてから、参加者に発言を求める。メッセンジャーは、上記の意欲的な患者群のひとりで、入院前の頑固な万引癖がなくなり、入院中のMTM出席が役に立ったと感謝している回復途上の患者である。当然、回復レベルの高いメッセンジャーの自己開示は正直で、心理面を含めて深く徹底的である。ビギナーたちは、それを聴くことによって自らの否認を打ち破られ、またメッセンジャーに自分の回復のモデルを見いだすのである。2006年8月現在、週2回のMTMには、外来患者や回復者も加わり、多い日には10人以上の参加者がある。当院患者の中には、繰り返す万引のために実刑になり、刑期を終えた後に入院した患者や、万引発覚後に、それを職場や友人に知られることを恐れて自殺を図り、瀕死の重傷を負った患者、過食嘔吐と万引で自暴自棄になり、自傷・自殺行為を繰り返していた患者など、重症例も多いが、MTM定着者の大部分では万引が止まっている。[TOP]
当院ホームページとBBS
赤城高原ホスピタルでは、1999年末にホームページを開設したが、そこには、病院関連の情報だけではなく、アルコール・薬物問題、摂食障害などの嗜癖関連諸問題の解説記事を掲載している。その一部として、「窃盗癖」のページを2000年7月に開設した。当初は、クレプトマニアに関する教科書的な基礎知識と、万引・盗癖問題のホスピタルでの治療体験を簡単に紹介しただけであったが、情報を追加し更新を続けながら、現在に至っている。
この「窃盗癖」のページには、その記事を見て連絡してきた万引問題を抱える主婦(ハンドル・ネーム、マニア・クレプト、略称MKさん)と筆者とのメールのやり取りを紹介した。関西方面在住のMKさんは、MTMに出席できないことを残念がっていたので、筆者がMKさんとMTM出席メンバーの交流を仲介し、そのやり取りなどもネット上に掲載した。その記事をみて、連絡してきたメールの幾つかもサイト上に紹介した。しかし、忙しい臨床の傍らでこのような作業を続けるのは容易でない。そこでこのサイトを引き継いで、ネット上の自助グループかBBS(電子掲示板)を作ってくれる人はいないだろうか、と当院ホームページに書いたり、メールをくれる相談者に提案したりしていた。この呼びかけに応じるかのように2002年6月頃、「クレプトマニア掲示板」(http://8606.teacup.com/chaps/bbs)というBBSが立ち上がった。管理者は、筆者とは面識のない方である。ただ、その掲示板の計画段階に管理者からメールをいただき、若干のアドバイスをした覚えがある。この掲示板は、時々、嫌がらせ投稿の集中攻撃に遭いながらも生き残り、多くの書き込みで賑わっている。
万引・盗癖の自助グループ設立に向けて
当院ホームページの記事をみて、万引・盗癖問題に悩む本人や家族から当院に問い合わせが来るようになった。東京圏の患者は筆者が金曜日に勤務する外苑神経科を受診した。外苑神経科は、東京都心の精神科クリニックである。筆者が勤務する金曜日は、嗜癖問題専門外来になっており、毎回、4、5人程度の新患と20-30人の再来患者が受診する。受診患者の3割くらいが過食症関連である。
筆者は、外苑神経科でも1990年代後半から万引・盗癖の自助グループ発足に向けての努力を続けていた。2003年秋、摂食障害と万引問題を主症状とする20代の女性(以下、Aさん)が受診した。高学歴のOLであったが、万引のために、職歴も危機に瀕していた。万引の自助グループを作ることを勧めたところ、協力が得られた。当時筆者が診ていた数人の患者をAさんに紹介し、さらにアドバイザーとして、筆者が信頼を置いている回復メンバーを紹介した。摂食障害、万引を含む多重嗜癖からの回復者である。2004年7月には参加希望者が7名になった。数回の準備委員会を開いた後、都内某所の公共施設の一室を借りて、ようやく、第1回の万引・盗癖問題自助グループが開催された。予想以上の参加者があり、時間を超過して2時間弱のミーティングが無事に終了した。2004年12月13日のことである。計画段階から1年を要したことになる。これ以後、第3土曜日の18時から、月に1度のミーティングが行なわれる事になった。翌年の2005年に、自助グループの名称は、クレプトマニアクス・アノニマス(略称KA)となり、発足当初の、16-39歳の女性で(摂食障害+万引)が主症状の方に限るという参加資格は、年齢、男女を問わず、万引・盗癖からの回復を願う全てのひとに拡大された。[TOP]
自助グループの連絡先、運営
万引・盗癖は、私たち精神科医にとっては治療対象であるが、一般人の常識からすると、犯罪行為そのものである。犯罪行為を対象とする自助グループについて、思わぬ誤解を受ける可能性はないだろうか、たとえば、万引被害者、興味本位の偽患者やマスコミの記者、反社会的な人たちがミーティングに潜入することはないだろうか、などと計画段階では疑心暗鬼になった。そのため、この自助グループ、KAについては、あまり大きく宣伝はしないことにした。
しかし、自助グループである以上、どこかに連絡先が必要である。とはいえ、その連絡先を参加者の誰かにすると、その個人のプライバシーが危険にさらされることになる。そこで、当院ホームページに、自助グループの経過を報告し、そのサイトの管理者、つまり筆者が仲介役を引き受けることにした。将来的には、KAのオフィシャル・サイトができることが望ましいが、それまでは、この病院ホームページがその役割を担っている。このサイトには、ミーティング場の住所が記載されており、地図にリンクされている。参加希望者は、上記サイトについている管理人のアドレスにEメールを送り、それを筆者が、連絡係の女性、Aさんに転送している。また、当院や外苑神経科を受診した患者のうち、KAへの参加を希望する人も、Aさんに連絡した。連絡を受けたAさんは、ただちに歓迎の挨拶を次回KA予定とともにメールで送ることになっている。
自助グループ設立計画時から現在までの3年間に、筆者がAさんに紹介したKA参加希望者は30名余りである。そのうち20名以上は、筆者が直接面接した患者である。実際に、KAに参加したのは、ほとんどがこの群の患者である。直接の面識がなく、メールを通じてだけの紹介者やネット情報だけでKAミーティングにつながった例はこれまでのところないようである。また少数ながら、参加メンバーが同じ問題を持つ知人や友人をKAに誘うということもあった。KAメンバーの一部は、当院を退院した患者であり、入院中の患者が外出や外泊をして、KAに参加することもあり、MTMとKAとはメンバー間の交流がある。また、2005年7月から、JUST(日本トラウマ・サバイバーズ・ユニオン)でも、万引盗癖のミーティングが始まった。こちらは、毎週金曜日の午後に東京、麻布のJUST本部で行なわれている。出席者の一部は、KAメンバーと重複している。2006年8月、JUSTのサマーキャンプ(群馬県水上温泉)では、当院入院中にMTMに出席し、万引・盗癖問題から回復した女性メンバーのひとりが体験談を報告した。最近のKA出席者は、5-10名程度で、よく参加しているメンバーの大部分では、万引が止まっているらしい。[TOP]
万引・窃盗常習者の心理メカニズム
もともとは、治療中の摂食障害患者の万引行為に対応するために作った自助グループであるが、その発足を援助する活動を通じて、筆者は、一般臨床では考えられないほど多くの万引盗癖問題の患者や家族の受診者を診ることになった。万引盗癖症例の3分の1くらいは、摂食障害を合併していない患者であった。家族だけの相談ケースもあった。古典的なクレプトマニアの本質を「純粋に、盗みのスリルに取り付かれた人」と定義するなら、筆者の見たところでは、それに近い例は極めて少数であった。受診したり家族から相談を受けたりした患者の多くは、万引・盗癖常習者ではあるが、だからといって反社会的人格障害者、あるいは計画的な犯罪常習者のようには見えなかった。むしろ窃盗癖という、止めるに止められない悪癖に取り付かれた嗜癖者のように思われた。つまり、所有欲や、経済的欲求からでは、窃盗の量や、回数、処罰による社会的評価の失墜(失職、友人を失うなど)、反省と窃盗行為の繰り返し、受診行動などが説明できないように思われたのである。
多数の万引・窃盗患者を診察し、彼らの話を聞いてみて気付いたことがひとつある。それは「彼らは、これまでの人生で、自分に責任があるとは思われない、割に合わない役割を背負わされた体験者である」ということである。ACOD(adult child of dysfunctional family)にみられるような幼児期の家庭環境だけではない、それ以外にも、持って生まれた容姿・体質・障害や病気、イジメ被害、性的トラウマ、犯罪被害、交通事故被害、いわれなき差別、家族や親友からの裏切り、報われなかった努力、濡れ衣を着せられ、犯人扱いをされた事件等々、心の痛みの原因になりうるものはいろいろである。そして、患者たちの多くは、これまで、そのような体験と心の痛みについて話し理解される機会を持ってこなかったようにみえる。
このような状況下では、過食症という、周囲から理解されにくい病気になることは、万引発症の契機になるかもしれない。大量の食べ物を口に詰め込んで、それをトイレで吐くという後ろめたい行為の繰り返し。病気について周りの誰を責めることもできない。親を責めたとしても理解はされない。自分の不幸な運命を考える。そういう時、封印してきた古い心の傷がうずきだす。過食のための食料品店、コンビニ店通いの毎日、大量の食べ物に出費を繰り返すという彼らの置かれた状況で、「人生において不利な役割を押し付けられてきた。そして充分に報われていない(not being paid enough)」という無意識が彼らを突き動かすとしたら、彼らが万引に走る行動はある程度理解できるのではないだろうか。これを独善的な正当化、あるいは歪んだ復讐感と呼ぶこともできるであろう。しかし、そのような常識的な決め付けをせずに、裁判官になるのを避けて、共感性を持って彼らに接することが治療的には大切であると思う。時間をかけて彼らのかたくなな心を解き放ち、彼らの心の奥底にある痛みを理解し癒すことができれば、いずれ彼らは、バランスの取れた責任感を取り戻す。自助グループは、この点でも有効である。
もちろん、万引盗癖の原因はひとつではない。心理機制としては、衝動制御の障害に加えて、過食行動を自己弁護的に代償する行為(タダだから食べ吐きしてよい。あるいは、どうせ吐く食べ物のためにお金を払うのはばかげている)、ある種の達成感を得るための行動、自己処罰(わざわざ捕まるように万引することすらある)、親への反抗(親が呼び出され、面目がつぶれる)などがありうる。これらに加えて、飢餓状態における精神機能不全、しばしば合併する感情障害(うつ状態、軽躁状態、まれに躁状態)、人格障害、解離症状、使用薬物(処方薬、市販薬、乱用薬物)や飲酒の影響、思春期、青年期の衝動性、社会文化的背景などが複雑に絡み合っていると考えられる。
今後の展望
KAが安定して開催され、健全に成長していくためには、ミーティング場の場所や回数が増えることが望ましい。また、万引・盗癖で悩む本人だけでなく、家族や友人のための自助グループ(名称は、多分、クラノン?)がほしいと思う。既に筆者のところに相談に来た多くの家族にこの話を持ちかけているが、今のところ、協力してくれる人は現れていない。そして最後に、この問題に関心を持つカウンセラーが増えてほしい。どなたか筆者の役割を引き継ぐ人が出てきてほしい。この役割は、医師でなく、カウンセラー向きだと思う。[TOP]
以上、竹村道夫著
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Self-help Groups for Chronic Theft Offenders in Japan
赤城高原ホスピタル
〒379-1111 群馬県渋川市赤城町北赤城山 1051
Michio Takemura M.D.: Akagi-kohgen Hospital 1051, Kita-Akagi-San, Shibukawa-city, Gunma Prefecture,
(Postal Code: 379-1111), JAPAN
【以上の記事は、雑誌、「アディクションと家族」、第23巻3号(平成18年11月15日発行)用に書き下ろしたレポートに加筆訂正したものです】
なお、同雑誌のこの号は、「クレプトマニア」特集号です。
以下、内容概略です。
特集にあたって 斎藤 学 206
当事者との対談 聞き手/斎藤 学
├カバンの中が盗品でいっぱいだとすごい幸せ! L男さん 209
├友達のものを盗ってもシラッとしている自分がいた M子さん 218
└帰り道のコンビニで、パンやおにぎり100個ずつ盗った P子さん 225
摂食障害者のクレプトマニア 遠藤優子 232
万引き・盗癖の自助グループについて 竹村道夫 238
クレプトマニアについて−積極的養生のすすめ 永野 潔 244
クレプトマニアと罪悪感 斎藤 学 252 (各行末の数字は掲載ページ)
定価(税込)1,680円 で、(株)IFFヘルスワーク協会 オンラインブックサービス から購入できます。
「クレプトマニア」に関する日本語の文献はほとんどないので、関心のある方は必見です。[TOP]
[追加事項]
上記のレポート提出後も世田谷KAミーティングは続いており、2008年1月現在、KAミーティング連絡係りへの紹介者は60名に上っています。
赤城高原ホスピタル院内で行われるMTM(万引・盗癖ミーティング)は、2007年12月から、1週間に9回、(毎朝8:45-9:30と毎週、水曜日と土曜日の午前 10:00−11:30)になりました。万引・盗癖本人向けミーティングです。その後、1週間に7回になりました。
MTMはクルーズドミーティングなので、万引、盗癖の問題に悩んでいる本人だけしか出席できません。
今のところ、あらかじめ当院で診断を受け、担当医から出席を勧められた外来、入院患者しか出席できません。
月に2回、第2、第4水曜日午前10:00-11:30の万引・盗癖ミーティングは、回復者による本人向けメッセージミーティングです。
また、第2、第4水曜日午後3:00-4:00には、回復者から万引・盗癖者の家族に向けてのメッセージ・ミーティングがあります。
上記のクレプトマニア掲示板 http://8606.teacup.com/chaps/bbsは閉鎖され、新しく同様の掲示板が開設されました。
クレプトマニア掲示板過去ログ 2002年6月から2003年3月までの上記掲示板過去ログです。
新しい掲示板は、こちらです→ ○ クレプトマニアBBS http://8508.teacup.com/akaruihoue/bbs(08/01/07確認)
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● ご連絡はこちらへどうぞ ⇒
● または、昼間の時間帯に、当院PSW(精神科ソーシャルワーカー)にお電話してください。クレプトマニア関連、万引盗癖ミーティング関連のお問い合わせは当院PSWにお願いします
⇒ TEL:0279-56-8148
文責:竹村道夫(07/01/17)